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No.9 第八回はエンジン冷却水関係について紹介します
寒くなりましたが、愛車のヒーターの効き具合はいかがですか? 10分以上走行しないと暖かくならない、また水温計の針が真ん中まで上がらないなんて事はありませんか?こんな時は、サーモスタットの故障が考えられます。通常水温が約82度近くで冷却水をラジエータに循環させ、冷却させます。しかしサーモスタットが開きっぱなしになったり、規定温度以下でサーモスタットが開いたりすると、ヒーターの温度が上がりません。この様な症状のお車はチョークがなかなか外れませんので、燃費も悪くなってしまいます。 逆にサーモスタットが開かないと、オーバーヒートになり、水温が上昇します。 また走行距離が7~8万キロぐらいのお車は、ラジエータのコア(ギザギザ部分)が、目詰まりをして本来のラジエータの冷却性能が低下し、オーバーヒートの原因になります。渋滞に巻き込まれたときや、長時間高速を走行した時などに徐々に水温計が上昇するのもほとんどがこの原因です。ラジエータは冷却水の汚れ(濁り)も故障の重大な原因となります。細いパイプの冷却系等部分のサビ、腐食が水質悪化を招き、茶色くなってしまい、目詰まりをおこすこともあります。特に軽自動車は普通車より劣化が早いので注意しましょう。 注!!車種によっては新車時から、水温計が真ん中まで上がらない車や、ヒーターがあまり効かない車種もありますので、ご了承下さい。
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No.8 第七回はフロント足廻りの点検法について紹介します
お車のタイヤの減り具合は左右対称でしょうか? 極端にタイヤの減り具合が違う原因はたくさんあります。大きな損傷、曲がりなどは簡単にチェックできますが、フレームの曲がりや、足廻りの損傷はわかりにくく、発見しにくいものです。 ここで、簡単なチェック方法を二点ほど紹介いたします。 1.左右のタイヤとフェンダー下部の間隔のチェック 写真1のAの寸法が、左右のタイヤで1cm以上誤差がある場合はフレームが曲がっている事が考えられます。 2.タイヤとショックアブソーバーの間隔のチェック ハンドルを右or左にいっぱいに切って、写真2のBの寸法を計ります。この寸法が左右異なる場合は、足廻りの損傷が考えられ、ステアリングナックルの曲がりや、ストラットの曲がりがあると考えて良いでしょう。 車を購入されるときのチェック項目の1つに取り入れていただければ幸いです。
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No.7 第六回はブレーキキャリパーの異常について紹介します。
画像をご覧下さい。これは、車のブレーキ装置です。ローター、キャリパー、ブレーキパッド(細かくは他にもあります)で構成されています。 ゆるい上り坂の一時停止でシフトをニュートラルにして、ブレーキペダルを放しても車が下がらない。この様な症状はありませんか?その症状は、キャリパーが錆び付き常時ブレーキを引きずった状態で走行してると考えられます。この様な状態のお車は、キャリパーのオーバーホール(分解洗浄交換)が必要です。また、ブレーキをかけた時に、ペダルが奥まで深く入ってしまう、ハンドルがどちらかにとられてしまう、2回踏むと正常にお車が止まり、ペダルも浅くなるなどの症状がある場合は、スライドピン(キャリパーが動く時のガイドのようなもの)の固着が考えられます。ぜひ、お近くの整備工場で見てもらって下さい。
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No.5 第四回はエンジンオイルの重要性をご紹介します。
写真の矢印の所、若干わかりにくいですが磨耗しているのがおわかりでしょうか?このエンジン部品は、オイル管理を怠った例です。このような写真の状態になりますと、アイドリング時、または加速時にエンジン異音が発生します。音はいろいろですが、カタカタ、ガラガラといい出します。どうも最近エンジン音がうるさいと思いましたら、一度、くるまやさんで診断してみていただいたらいかがでしょう。 簡単にエンジン内部の汚れ(オイル管理の状態)をチェックするには、オイルフェラーキャップ(オイルを注入するときに外すキャップ)を外して、キャップの裏を点検してみて下さい。裏に黒いスラッジ(黒いネバネバ)がたっぷりと付着している場合は要注意です。また、キャップを外してエンジン内部を確認し、内部もまた、スラッジが付着し、金属の肌が見えない場合も要注意です。最悪、カムシャフト、子メタル(エンジン内部の部品)が焼き付き破損等を起こし、重大なダメージとなります。
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No.4 第三回はスズキ軽車両のオートマミッションのウィークポイントをご紹介します。
画像の○の所は、オートマミッションの上に付いている、車速センサーと呼ばれるパーツです。あなたの車、出足が悪くないですか?もしかして、2速発進でホールドされていませんか?エンジンが、冷えている間は、正常にシフトアップされていて、エンジンが温まると、2速ホールド状態になる。こういった症状がでたら、まず。車速センサーの不良と思われます。スズキ軽車両の場合、オートマミッション用のコンピュータを搭載していますが、トラブルコードのバックアップ機能がありません。確実に判断される場合は、上記の症状がでましたら、エンジンを切らずに最寄の整備工場で、自己診断をしてもらいましょう。 過去にオートマチックミッションのトラブルのあった方、次のような扱い方をしてませんか? 1.エンジン回転数がアイドリング状態以上の回転数でDレンジおよびRレンジに切り替えをする。 2.車がまだ動いている状態で、アイドリング状態以上の回転数で前後進を切り替える。 以上のような操作が多い方は、かなり高い確率でミッションが破損します。気をつけましょう。
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No.3 第二回はスズキF6Aエンジンのウィークポイント(パート2)をご紹介します。
画像の○の所は、エンジンをボディに固定する大事な部品のひとつです。ドライブ又はバックにシフトレバーを操作し、発進するときに変な衝撃、振動はありませんか?写真の様に、エンジンマウントがちぎれていると、このような症状になります。簡単に確認するには、フロントのナンバープレートを外すと、すぐ右横に写真の部品があります。あなたの愛車を確認してみましょう。ちょっと強引ですが、エンジンオイルパンの下に板をあてて、車載のジャッキで少し持ち上げてみましょう。エンジンマウントがちぎれていますと、エンジンのみが持ち上がります。ただしあまり上げない様に!!ちなみにエンジンマウントのトラブルの多い車:ダイハツミラL200系:トヨタMARKⅡ2500ツインターボ:ベンツ:アストロ等。なおベンツ、アストロの場合はエンジンが下にさがります。アストロはひどい場合、ラジエター冷却用ファンがシュラルド下部に干渉するようになります。簡単に判断するには、ラジエターファンとシュラルドの上下の間隔を点検すればわかります。
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No.2 第一回はスズキF6Aエンジンのウィークポイント(パート1)をご紹介します。
画像の○の所の様にオイル漏れがある車(アルト、セルボ、ワゴンR、キャリー、キャロル等)大丈夫ですか?カムシャフトのフロントシールが劣化していますので、交換時期です。いつも止めている車庫の床に、オイルの漏れた跡はありませんか?そのままの状態で使用してますと、タイミングベルトにオイルが付着して劣化し、山飛び、切断の原因となります。もし、走行中にタイミングベルトの山飛び、切断等が起きますと、エンジン内部(バルブ系)に大きなダメージを受け高価な出費となります。ぜひ一度、ボンネットを開けて確認されてはいかがでしょうか!!特にマメにエンジンオイルを交換されない方要注意です。